佐野まいけるのイカ解剖ログ

趣味で解剖したイカの記録を載せていきます。

スルメイカ_メス_成熟度3a_TP-210214-001

基本情報

標準和名:スルメイカ
学名:Todarodes pacificus
雌雄:メス
成熟度:3a
体重:543.5g
外套背長:28.0cm

ID:TP-210214-001
解剖日:2021/2/14
入手日:2021/1/12
入手方法:通販
産地:青森県八戸
状態:冷凍

解剖雑記

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スルメイカなら近所のスーパーで手に入るのだが、ちょっとした事情があって高級船凍イカをお取り寄せできることになったので、そのうち一匹を解剖した。この写真の一番左のやつが今回の対象イカ。

いきなり味の話でアレだが、めちゃくちゃ美味しかったのでリンクを貼っておく。未だに生鮮食品の「生」信仰は根強かったりするけれど、少なくともイカに関しては食味が劣化しないというか冷凍したほうが旨いパターンさえある。寄生虫のこともあるしね。船凍イカは釣ってすぐに急速冷凍しただけあって、生のまま雑に扱われて時間が経ったイカよりよほど旨いと思う。

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ちょっと私の解凍が雑で背中の模様が薄くなってしまったが、おおむね良い状態。右第Ⅳ腕が通常腕なのでメスだな。

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墨も出ておらず、きれいな状態で安心した。前回のトラウマが・・・。

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青い血液もはっきり確認できる。あくまで私の体感なのだが、冷凍→解凍したイカのほうが血液の青さがちゃんと見える気がする。なんか理由あるのか。

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淡い乳白色の卵巣から飴色の輸卵管へのグラデーションが美しい。これが私へのバレンタインプレゼント(解剖当日バレンタインデー)。

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生殖器を取り出して一覧にした。やはりどちらかというとメスの内臓が好きだ。膿盆に乗せると雰囲気が出るね。プレゼントしてくださった方、ありがとうございます。

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輸卵管に成熟卵っぽいのが詰まっている(飴色のつぶつぶ)ので、成熟度は3a(Mature)でよさそうだ。

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平衡石も無事に取り出せた。これは頭を縦に半割にしたところで、画面中央のごく小さな白く濁った部分が平衡石。平衡石の取り出し方は別途記事にしたいと思う。

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スルメイカの口の尖り肉も無事確認。アオリイカのも可愛かったね。

反省点

・解凍は流水で素早く
・写真が暗いのでミニリングライトを活用する
・泡立ってて写真が見づらいので、撮る前に水気をふき取る

さすがに一番数をこなしているスルメイカなので、解剖自体の反省点は少なかった。課題は写真かな。